Symphonikerの音楽鑑賞録

クラシック音楽を趣味とする早大生

【都響】第965回定期演奏会Bシリーズ in サントリーホール

introduction

 新年明けましておめでとうございます。2023年に入って初めてのコンサートである。今回は、都響】第965回定期演奏会Bシリーズである。今回は私の好きな作曲家の一人であるアルノルト・シェーンベルクが絡んでいる。私はベートーヴェン以降の古典派音楽から新ウィーン楽派と呼ばれる時代を中心に好む。さらに、シェーンベルクは楽器編成の大きな作品もいつくか残されている。中でも、グレの歌七管編成という規格外の規模を持つ作品である。もっとも、シェーンベルクは無調時代(十二音技法)に入ると室内楽といった小規模の作品を多く残した。この点、弟子のアントン・ウェーベルンは師であるシェーンベルクの影響を受けたことが窺えるだろう。
 そして、指揮者は東京都交響楽団終身名誉指揮者小泉和裕先生である。渾身の指揮で生み出される音楽はいかなるものか、期待が膨らむ。

本日のプログラム

シェーンベルク浄められた夜

 浄められた夜は、弦楽六重奏の作品であって金管楽器木管楽器は登場しない。弦楽器で構成された作品であるから、比較的小規模の作品である。弦楽器が非常に美しい作品であり、シェーンベルクを代表する作品の一つである
 予習として、以下の演奏を聴いていた。

 この作品はデーメル*1の詩に対応して、5つの部分に分けることができる。もっとも、単一楽章の作品であると理解するのが一般的であるが、便宜上、デーメルの詩に対応して5つの項目に分けて述べることとする。

1. Sehr Langsam

 冒頭、シェーンベルクらしい独特の不穏の雰囲気、暗さというものが漂う。しかし、都響の弦楽器の音色が非常に美しく、厚みがあった。そして、小泉先生の大きな指揮ぶりに合わせて音が緩急をつけていく。ヴァイオリンの繊細なトリオの音色が際立つ。弦楽器のみで構成されている作品なのに大編成のオーケストラを聴いてるかのようだった。

2. Etwas Bewegter

 盛り上がり、複雑な音楽へ移行する。複雑な構造であるが、各パートの音色が響き渡り、精緻な音楽を作り上げていた。各々の音色が飛び交うがトゥッティとなると一体となって真のある図太く、力強い音色が襲いかかってきた渾身の小泉先生の指揮に十分応え、数あるものを凌駕するかのような音圧に圧倒された。強弱が激しい部分であるが、小泉先生のしなやかな指揮によってドラマティックに仕上げられていたカラヤンを彷彿させるような勢いには思わず体が硬直した。

3. Schwer Betont

 引き続き悲痛な雰囲気となる。低音が力強く鳴り響き、小泉先生の渾身の指揮に応えるかのように弦楽器奏者が一斉に目の色を変えるかのような熱気が漂った。後半になると一気に雰囲気が変わり穏やかになる。

4. Sehr Breit Und Langsam

 ここからは圧倒的な美しさが際立った。陰鬱な雰囲気を次第に浄化するかのような都響サウンドには驚かされた。いつも、都響の弦楽器の素晴らしさを体感しているが、今回は特にその点を意識した。途中からヴァイオリンの高らかな音色に加えて、チェロやヴィオラが波を描くような場面があるのだが、そこは夜の大海原が浮かんできた「青白い月の光が大海原を照らし、その光が波打つ水面に揺られる」そのような情景を浮かべながら聴いていた。しかし、盛り上がるところは穏やかさから熱気に包まれた。

5. Sehr Ruhig

 いよいよ終わりとなる。ヴァイオリンの高らかな音色に加えて、チェロやヴィオラが波を描くような場面がより顕著になる。不穏な雰囲気であったが、次第に美しく壮麗な音楽へと変遷し「浄められた夜」を描いていた
 最後の音が消えた時、完全に小泉先生と都響の世界に包み込まれ、現実世界からかけ離されていた。

ブラームスシェーンベルク編曲):ピアノ四重奏曲第1番ト短調

 ブラームスシェーンベルク編曲):ピアノ四重奏曲第1番ト短調であり、私が最も楽しみにしている作品である。通称「ブラシェン」という。私がこの作品と出会ったのは、2020年4月12日放送のクラシック音楽である。放送内容は、N響第1931回定期公演であり、クリストフ・エッシェンバッハが、本作品を演奏し、第3楽章と第4楽章の美しさと壮大さに深い感銘を受け、スコアも購入したほどである。若い頃のアルノルト・シェーンベルクは、ヨハネス・ブラームスに傾倒していた。シェーンベルクは、「ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番ト短調」を好んでいたが、ピアノが上手過ぎると他の楽器が霞んでしまいバランスが悪いとされていた。そこで、シェーンベルクは、すべての音を聴いてみたいということで管弦楽に編曲したのであるブラームス特有の弦楽器の厚みを活かした美しい作品であり、第4楽章の華やかさや勇ましさが十二分に発揮されている。もちろん、私も好きな作品のひとつである。
 予習として、以下の演奏を聴いていた。

www.hmv.co.jp

 本記事の「ブラームスシェーンベルク編曲):ピアノ四重奏曲第1番ト短調」についてスコアを持っており、そこに詳しい解説が記されているのですが生憎手許にございませんので後日その解説の内容を反映させたものを再度投稿する予定です

第1楽章:Allegro

 提示部クラリネットが第1主題を奏でた。その後の、弦楽器の低音による第1主題が非常に重厚な音色でブラームス特有の厚みを充分に発揮されていた。強弱が激しい第1主題であるが、小泉先生の巧みであり、かつ力強い指揮によってパワフルな冒頭部分を形成した。激しい経過句の後に、チェロが第2主題を奏でるのだが、第1主題の緊迫感のある場面とは裏腹に穏やかで甘美な音色を響かせていた。その後の木管楽器による第2主題も甘美な音色を響かせていた。その後、舞踏会に近いような軽快で滑らかに弦楽器が奏でられる場所もあるのだが、冒頭からは考えつかないような明るさと楽しさがあった。
 展開部。第1主題が奏でられる。展開部は全体的にこの第1主題が支配的となる。ブラームスらしい特有の厚みを活かしており、都響と小泉先生の厚き信頼関係がその点から窺えた。緩急自在によって演奏されており、明暗がかなりはっきりしていた印象である。クライマックスになると圧倒的音圧を奏で、ものすごい勢いとクレッシェンドに圧倒された
 再現部。曲調が明るくなる。繊細で美しい弦楽器が非常に印象的だった。再現部第1主題ではシンバル等の打楽器が加わって迫力を増していく。今後の展開が恐ろしいほどの迫力さであった。再現部第2主題では提示部のような甘美なチェロではなく、第1主題をそのまま承継するかのようなやや暗い曲調でヴァイオリンによって奏でられる。
 コーダ。第1主題が断片的に演奏され、チェロやコントラバスによって奏でられる音色はものすごい緊迫感であった。そして、何事もなかったように第1楽章を閉じた。

第2楽章:Intermezzo. Allegro ma non troppo

 三部形式であるので「A-B(トリオ)-A」として述べる。
 A 木管楽器が活躍する。若干第1楽章第1主題の不穏さは残るものの、流れるような第1主題は甘美な音色で奏でられ少し雰囲気を和ませた。その後の第2主題では多少活発的になり、引き込むような弦楽器が奏でられるのだが転調するので様々な場面が垣間見えた。ハ長調になると繊細で美しい音楽が際立った
 B 快速的テンポで弾むような雰囲気へと一転した。木管楽器の軽快な音色と迫力のあるヴァイオリンと重厚でしっかりとした低弦楽器が非常に素晴らしかった。小泉先生による白熱しきた指揮からはとてつもない迫力と推進力に圧倒された
 A 短いトリオはあっという間に終了。ここでは、Aを繰り返すので省略。

第3楽章:Andante con moto

 第2楽章と同様、三部形式であるので「A-B(トリオ)-A'」として述べる。
 A この作品の中で最も見所となる場面ではなかろうか。なんといっても弦楽器によるトゥッティの重厚で壮大な主題が非常に印象的なのである。ここでは、完全に小泉先生の指揮が冴え渡り、多少遅めのテンポで堂々と重厚な音色によって主題を奏でたのである。これには圧巻の一言に尽き、私の涙腺決壊の危険性が非常に高まった木管楽器が活躍する。若干第1楽章第1主題の不穏さは残るものの、流れるような第1主題は甘美な音色で奏でられ少し雰囲気を和ませた。その後の第2主題では多少活発的になり、引き込むような弦楽器が奏でられるのだが転調するので様々な場面が垣間見えた。ハ長調になると繊細で美しい音楽が際立った
 B 行進曲的な曲調へ変わる。小泉先生はゆったりとしたテンポから少し上げて活発的に曲を進めた。そして、頂点部分に至るとシンバルも加わって金管楽器木管楽器といったあらゆる楽器が鳴り響き、非常に壮大な頂点部を形成した。これは素晴らしかった。
 A' 再びテンポを遅めて主題を奏でた。多少冒頭と変形されているので「A'」とした。やはり重厚な弦楽器によって奏でられた主題は素晴らしく、あまりの美しさと壮大にさについに涙腺が決壊した。まだ第4楽章が控えているというのに…。こんなに素晴らしいものを聴いて良いのだろうか…。

第4楽章:Rondo alla Zingarese

 ロンド形式「A-B-A-C-展開部(B-C-A)コーダ(B-C-A)」という構成で述べる。
 A やはりラトルほどの速さではなかったが、強い推進力で進められていた。この第4楽章に入ってからステージの雰囲気がガラリと変わり、どこか競い合うような白熱したものが存在した。活発的な弦楽器がここまた印象的だったが、シロフォンやタンバリンといった楽器が加わり、ブラームスから一気にシェーンベルクの世界に移り変わった。
 B 木管楽器の流れるようで目まぐるしい場面である。グロッケンシュピールがしっかりと響いており、シェーンベルクの世界を作り上げていた。行進曲的な曲調へ変わる。小泉先生はゆったりとしたテンポから少し上げて活発的に曲を進めた
 A 再びこの場面。最初に比べて幾分楽器が増えており、これまた違う白熱した展開が開かれた。
 C ついに来た!私はこの「C」が一番好きなのである。弦楽器の堂々とした音色によって始まり、その後の木管楽器が非常に勇ましく、堂々とした音楽に鳥肌が止まらない。やはり何度聴いても痺れる。小泉先生の何もかも引き込んでしまうような大きな指揮ぶりからはスケールの大きな音楽が繰り広げられていた。私としてはもう冥土の土産となっても構わない。
展開部。Bの目まぐるしい木管楽器が登場し、すぐさまCへ。トランペットも加わったCは非常に堂々としたファンファーレを形成し、その後のAでは何もかも凌駕するかのような力強い弦楽器に圧倒され、強烈なシンバルも加わってもはや都響が崩壊しそうなほどの迫力だった泣く子も黙る、小泉の渾身の音楽作り」
 コーダクラリネットカデンツァで一旦落ち着いた。その後、各弦楽器がのソロ・パートがあるのだが、それは原曲の作風を残したのだろう。コーダのAでは、さらにテンポを速めて狂乱状態を極めて、圧倒的音楽を奏でたまま一気に締めくくった

総括

 新年早々とんでもない演奏を聴いた。前半のシェーンベルク浄められた夜では、緻密な弦楽器による演奏と迫力さに圧倒された。どこか、リヒャルト・シュトラウス*2メタモルフォーゼンのような緻密さを感じた。さらに、終盤の方にはヴァイオリンやヴィオラの波打つような場面では、ラヴェル*3組曲「鏡〜海原の小舟」を彷彿させた。実は、本日に至るまでこの作品についてはあまりよくわかっていない点が多かった。しかし、小泉先生の深い洞察力と高い表現力によってこの作品の素晴らしさ、美しさというものに気がついた
 後半のブラームスシェーンベルク編曲):ピアノ四重奏曲第1番ト短調は期待通り、いやそれを上回るかのような素晴らしい演奏であった。終始充実感満載の演奏であり、第4楽章展開部以降では、オーケストラが壊れてしまうのではないかと思うほどの迫力に圧倒された。あの程度の迫力を感じたのは久しぶりだった(もっとも、テンシュテットであればアンサンブルの崩壊という蓋然性が高いかと思われる)。
 そして、これが2023年に入って初めてのコンサートであった。そこで、何か新しいことを取り入れてみようと思い、私がコンサート前に予習として聴いていた演奏を紹介してみることにした。どんなに私が知っている曲でも、十分に予習をしてから聴くのが私のポリシーであり、「聴き比べ」というクラシック音楽の醍醐味も堪能することができるからである。

前回のコンサート

law-symphoniker.hatenablog.com

*1:リヒャルト・フェードル・レオポルト・デーメル(Richard Fedor Leopold Dehmel、1863年11月18日 - 1920年2月8日):ドイツの詩人

*2:リヒャルト・ゲオルク・シュトラウス(Richard Georg Strauss、1864年6月11日 - 1949年9月8日):ドイツの作曲家・指揮者。

*3:ジョゼフ・モーリス(モリス)・ラヴェル(Joseph Maurice Ravel、1875年3月7日 - 1937年12月28日):フランスの作曲家

【都響】都響スペシャル「第九」in サントリーホール

introduction

 今回は、都響都響スペシャ「第九」である。演目は下記の通り、ベートーヴェン交響曲第9番ニ短調作品125「合唱付き」今年最後のコンサートでもある。久しぶりの東京都交響楽団による「第九」は実に2019年のレオシュ・スワロフスキー以来の「第九」である。
 今年は、東京都交響楽団桂冠指揮者エリアフ・インバル都響】第962回定期演奏会Bシリーズでは、非常に素晴らしいブルックナー交響曲第4番変ホ長調(1874年・ノヴァーク版)を演奏された。
 エリアフ・インバルは、グスタフ・マーラーアントン・ブルックナーの大家として世界的に有名であり、特にグスタフ・マーラー東京都交響楽団で2回のチルクスを達成しており、来年度は3回目のマーラー・チルクスを行おうとしているのである。86歳という高齢にも関わらず非常に精力的に音楽に取り組む姿勢は末恐ろしいものである。そのような中、インバルがベートーヴェンの作品を扱う。どのような音楽になるのか全く見当がつかない。

本日のプログラム

第1楽章:Allegro Ma Non Troppo, Un Poco Maestoso

冒頭、緊迫感のある雰囲気が漂う。そして、期待通りのインバルらしい重厚感のある迫力ある第1主題が奏でられた。やはり第1主題はこうでなくてはならない。ベートーヴェンの荘厳らしさが十分に発揮され、今後の音楽を大きく影響する。それにしても、弦楽器の音色が今回も素晴らしい響きをしていた。さらに、木管楽器を倍管(FlとCl)にしている影響か、あまり固くならずになっていた。第2主題は、穏やかな場面に移り変わる。この時、倍管による木管楽器が非常にまろやかな音色を奏でられており、素晴らしい大曲が磨き上げられたようだった。適度なアコーギクとインバルの熱気のこもったキレのある指揮が鋭さと荘厳さを醸し出す提示部だった。
 展開部に入ると、提示部第1主題の緊迫感が戻る。ここでも提示部同様の重厚さが発揮された。後のコントラバスとチェロの低弦楽器から始まる展開部の注目のポイントではしっかりとした重厚感ある音色を響かせ、その後の雄大なホルンの合いの手が見事な音色であり、荘厳なフーガを構築させていた。インバルの力強い指揮、たまらない。
 再現部においては、迫力十分の第1主題が再び戻ってくる。今回は、パワフルで圧倒的な第1主題を体感できた。恐るべしインバルの熱気がホール中に響き渡った。その後の第2主題では若干第1主題の熱気が残りつつも、雰囲気を変えて美しい木管楽器の音色が響き渡っていた。
 コーダでは再び緊迫感ある音楽が戻り、途中ホルンが雄叫びを上げるように吠えたのがとても印象的だった。2階席で聴いていたのだが、1階席で聴いていたらどれほどの音圧が体感し得たのだろう。

第2楽章:Molto Vivace

 迫力ある幕開け。テンポは標準的であり、あらゆる楽器が明るくキレのある音色を奏でられていた。インバルは繰り返す箇所を一切省略。そして、主部では首席ティンパニ奏者の久一忠之先生の熱き演奏が聴衆を惹きつけた。
 トリオあまり急がないテンポでオーボエが柔らかく美しい音色を奏でられていた。やはり、木管楽器を増強させているせいか、穏やかなトリオがより一層円やかさを醸し出していた。弦楽器に変わると徐々に込み上げてくる重厚さが素晴らしかった。インバルも楽しそうであった。
 第2楽章終了と、インバルは一旦舞台袖へ。その間に二期会合唱団とソリストが登場。毎度のことながら、どこで合唱団を登場させるか悩ましい部分があるのだろう。

第3楽章:Adagio Molto E Cantabile

 舞台整ったところで第3楽章の始まり。
 冒頭、ゆったりとしたテンポでファゴット木管楽器の音色によって第3楽章の幕を開けた。主題部に入ると、甘美な音色を響かせながら弦楽器が第1主題を奏でた木管楽器の厚みを活かした甘美で美しい音色もまた素晴らしい響きだった。第2主題に入るとより一層美しさが際立ち、チェロ等の重厚さがありながらも甘美な音色が非常に印象的だった。この第3楽章は非常に素晴らしいものである。激動の第1楽章を終え、第2楽章で楽しげに過ごした後に全てをクールダウンさせるかのような部分であるから、第4楽章に備えて落ち着かせることができるのである。そして、毎度のことながら、この第3楽章はいつも時が経つのを忘れる。
 そして、ホルンのソロ・パートの後、流れる弦楽器の第1主題変奏が登場する。
 第3変奏において、8分の12拍子による流れるような弦楽器が一直線のように進められいた。透き通るような弦楽器と甘美で厚みのある木管楽器のハーモニー、心地よいピッツィカート、そして適度なアコーギク。いや、本当に素晴らしいの一言。
 その後、金管楽器が伴うファンファーレはあまりうるさくならずに、ハリのあるトランペットの音色が響き渡った。豪快なインバルだが、非常に繊細な音楽作りであった。

第4楽章:Presto, "O Freunde, Nicht Diese Tone!", Allegro Assai

Presto。第3楽章の後、アタッカで幕を開けた。第4楽章の幕開けに相応しい堂々たる音色であったその後のチェロとコントラバスによるレチタティーヴォは本当に素晴らしかった!図太い重厚感ある音色に押し倒されるかのようであり、物凄い存在感を示した。そして、第1楽章〜第3楽章を回想する。
Allegro assaiレチタティーヴォの後、少し間をあけてコントラバスとチェロによって超有名な主題が奏でられた。少しだけ快速的なテンポで流れるように演奏されており、改めてベートーヴェンの素晴らしさを体感した。やがて、都響ファゴットが甘美な音色を響かせる箇所に代わるが誇張しすぎず、ヴィオラの音色と見事調和された美しい響きを堪能した。そして、金管楽器が登場するのだが木管楽器の倍管によって円やかで包み込むような音楽に感動した
Presto; Recitativo "O Freunde, nicht diese Töne!"; Allegro assai。いよいよ合唱の登場である。バス歌手(妻屋秀和先生)のソロ・パートに合わせて登場し、いよ合唱が伴う。何よりも、妻屋先生の声量がとてつもないものであり、まるでオペラを見てるかのような仕草にもう目が釘付けとなった。合唱は先日の新国立劇場合唱団には多少劣るものの、オーケストラと調和された合唱が非常に印象的だった。各々のソロ・パート→合唱と交互に演奏されるのだがやはりいつ聴いても良いものだ。毎年のように聴いているのに毎年感動するのはなぜだろう。
Allegro assai vivace (alla marcia)。6/8拍子だけども行進曲的な場面へ移る。図太いコントラファゴット音色が響く。軽快なテンポで可愛らしいピッコロが響いてきた。それにしても、木管楽器を倍管にしている関係でフルートや木管楽器の高音の存在感が非常に大きかった。その後の緻密なオーケストレーション都響の素晴らしいオーケストレーションとインバルの熱気の相乗効果によって張り詰めるようなパワーがあった。その後に控える壮大な合唱に向けて備えるのである。そして、超有名な合唱部分では標準的なテンポながらも二期会合唱団の超絶素晴らしい合唱が華々しく歌い上げられていた。インバルの壮大な音楽作りも十二分に発揮されており、堂々たる合唱に圧倒された
Andante maestoso。壮麗なトロンボーンの音色と迫力ある男声合唱が印象的。その後、ソプラノが加わると教会にいるかのような壮大さであり、あまりの美しさ度壮大に瞳が潤んだ。第九は何度も聴いているので聴き慣れているはずであるが、ここまで感動したのは初めてかもしれない。
Allegro energico e sempre ben marcato。ここも素晴らしかった。やはり女性合唱のどこまでも響きそうな素晴らしい声量が印象的。インバルの熱量に都響が応える!!もう素晴らしいことではないか。その圧倒的な音楽に全てが酔いしれており、ここでも瞳が潤んだ。一通り終わって静寂になった途端、先ほどの素晴らしい音楽を体感したことを再認識したのか鳥肌が立ちまくりだった。
Allegro ma non tanto男声合唱と女声合唱が交互に歌う。これが聴こえるともう終わってしまうのか、といつも思う。前二つの合唱とオーケストラがあまりにも凄かったので余韻に浸っていたところ、もう終盤に差し掛かっていたのだ
 ここでもインバルは熱量を抑えることなく、このまま突っ切るつもりだ。
Presto; Prestissimo。いよいよ最終版となる。先日の読響とは異なり、随所に打楽器によるアクセントが加わっていた。やはりアクセントがなければフィナーレに勢いがつかない。テンポもそこそこの速さであったが、なんといっても大迫力であった。
 そして、壮大に合唱した後、バーンスタインを彷彿させるようなかなりの速さのテンポで今までよりも熱量を上げて締め括った。全てが終わった時、この世とは思えないような衝撃が走った

総括

 この最後のコンサート。それに相応しい充実感たっぷりのコンサートとなった。
 先日の都響の時もそうだったが、とても86歳とは思えないような熱量たっぷりの指揮にはもう驚きでしかない。参考程度であるが、カール・ベームが1980年にウィーン・フィルとのベートーヴェン交響曲第9番を残しているが、最晩年のベームだけあってテンポは遅く、枯れかかっている部分も否めない。その時のベームは86歳であった。とても同じ86歳とは思えないある意味バケモノのような指揮者、それがエリアフ・インバルだ。ブルックナーマーラーの世界的な大家で知られているようにその演奏も豪快なもの。そして、来年度からインバルは都響とともに3回目のマーラー・チルクスに挑むという。
 音楽に対して精力的に取り組む姿勢は本当に尊敬に値するヘルベルト・ブロムシュテットともにこれからも元気で多くの人々に感動と音楽を届けてもらいたい。
 なお、今年の妻屋秀和先生は普通に登壇だった。去年の読響の時はソロ・パートギリギリまで引きつけてから、舞台袖からダッシュで登壇というハラハラドキドキを含んだものだった。去年の読響の様子は以下の記事から。
law-symphoniker.hatenablog.com
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 この点、妻屋先生はどのように感じたのかな…。





 今年も、そこそこコンサートに行くことができた。
 それでは良いお年を。

前回のコンサート

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【読響】第658回名曲シリーズ in サントリーホール

introduction

 今回は、【読響】第658回名曲シリーズである。演目は下記の通り、ベートーヴェン交響曲第9番ニ短調作品125「合唱付き」年末を感じさせる一つの風物詩といえよう。昨年も読響の演奏を聴きに行った。もはや毎年恒例行事となりつつあろう。今年は「第九」2回聴きに行く予定である。
law-symphoniker.hatenablog.com
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 今年は、大人気指揮者である鈴木優人先生の登壇である。音楽の為に生まれてきたのかと思うほど、多彩な方であり、指揮者、作曲家、ピアニスト、チェンバリストオルガニスト、演出家、プロデューサーの活動を行なっている。父は同じく指揮者で鍵盤楽器奏者の鈴木雅明先生。そして、鈴木雅明先生の弟は、チェリスト、指揮者である鈴木秀美先生。まさに音楽の血筋を引いている。
 尤も、鈴木優人先生を生で見るのは今回が初めてではない。記憶が正しければ、現在の音楽監督であるセヴァスティアン・ヴァイグレが就任した最初のコンサート(2019年5月19日)に居られたのだ。その時は驚いた。
 音楽の秀才である鈴木優人先生による「第九」はどのようなアプローチになるのだろうか。豪快な音色を響かせる読売日本交響楽団はどのような音色を響かせるのか、バロック音楽的なアプローチを施すのだろうか。
 それを考えただけで、もう楽しみしでしかない。

本日のプログラム

鈴木優人先生のオルガン演奏

 第九の前に鈴木優人先生によるオルガン独奏があった。曲目は以下の2曲。

 さすがは鈴木優人先生といえよう。ある程度予想はついていたが、ヨハン・セバスティアン・バッハの作品だった。

J.S バッハ:トッカータとフーガ ヘ長調 BWV540

 「たらり〜」という有名なフレーズではない。それは、ニ短調
 トッカータでは、荘厳なパイプオルガンが響きわたり、天国へ導くかのような音階が非常に印象的であった。途中、両足で演奏する箇所があるのだが、その技巧さは後部座席からもしっかりと見ることができた。パイプオルガンが使用された演奏は何度か聴いたことあるが、独奏は初めてだったのでどのように演奏するのか、その疑問に答えられたのは非常によかった。そして、しばらく「F」の保持音が続くのだか頭の中はずっと「F」しかなかった笑
 フーガは荘厳な音色が響き渡った。「いかにもバッハ」という荘厳な響きが非常に印象的だった。
 私の座席は後ろから3列目かつステージほぼ正面であったので、鈴木優人先生がパイプオルガンを弾いている様子がしっかりと見えた。途中足のみで演奏する箇所があるのだが、あれはただただ凄い…

www.youtube.com

J.S バッハ:全能の神をたたえん BWV602

 非常に短い作品。あまりバッハについて詳しくないので、この程度の感想を記すことしかできない…申し訳ない…。

ベートーヴェン交響曲第9番 ニ短調 作品125「合唱付き」

第1楽章:Allegro Ma Non Troppo, Un Poco Maestoso

 冒頭、緊迫感のある雰囲気が漂う。そして、大変力強い第1主題が奏でられるのだが、ティンパニの爆発的な音色に驚いた。冒頭部から圧倒的パワーで幕を開けた。しかし、いつも聴いている音と違う…。昨年、ジョン・アクセルロッドの指揮で聴いた時に比べて違和感があった。また、どれだけ知っている曲でもあらかじめ予習をしていくのが私のセオリーでもある。弦楽器の音色が非常に鋭く、シャープな響きをしていた。しかし、この違和感はのちになって解決する。第2主題は、穏やかな場面に移り変わる。この時、木管楽器が非常に清涼な音色を響かせており透き通るような美しい音色を響かせていた。それにしても弦楽器の音色と独特な抑揚に違和感があった。鈴木優人先生…。
 展開部に入ると、提示部第1主題の緊迫感が戻る。テンポもゆったりとせずにサッパリと進められていた。後のコントラバスとチェロの低弦楽器から始まる展開部の注目のポイントでは切れ味がありかつ重厚な音色と共に、ホルンの合いの手の音色が雄大な音色を響かせていた。やっぱり格好良かった。
 再現部においては、再び爆発的なティンパニが打ち鳴らされ唸る低弦楽器のトレモロがしっかり響いてきた。しかし、圧倒的な音圧を体感できるかと思いきやそこまで激しいものではなかった。その後の第2主題は非常に穏やかであり、今まで聴いた中で一番美しく、穏やかな演奏だったニ長調に転調するため、明るさと共に前半のパイプオルガンの余韻が残ってたせいか、非常に神々しく感じた
 コーダでは随所にアクセントが目立つ弦楽器、激しくなっても乱暴にならずに非常に丁寧な音楽で締め括った。

第2楽章:Molto Vivace

 迫力ある幕開け。テンポは標準的であり、すべての楽器がバランスの良いハーモニーが響き渡ってきた。鈴木優人先生は驚くことに、主部の部分の繰り返す箇所は全て繰り返した。私の好きなトリオが遠い遠い(笑)。
 トリオ。待ってました私の好きなトリオ。快速的テンポで流れるような弦楽器が非常に美しく、途中のホルンは面白いことに強→弱→強という抑揚がつけられていた。もちろん、音色も非常に素晴らしかった。穏やかな場面において、鈴木優人先生の指揮は非常に穏やかで美しい演奏ばかりだ。あまりの美しさに鳥肌がたった。

第3楽章:Adagio Molto E Cantabile

 冒頭、かなり早いテンポで木管楽器によって幕を開ける。なぜ美しい第3楽章なのにテンポを早める必要があるのか…。主題部に入ると、シャープで美しい弦楽器が第1主題を奏でた。それに加えて、木管楽器の甘美で美しい音色もまた素晴らしい響きだった。第2主題に入るとより一層美しさが際立ち、あらゆる楽器が輝かしい音色であった。洗練し尽くされた音色による第2主題はこの世のとは思えないような非常に美しい音色、世界に引き込まれたようである
 そして、ホルンのソロ・パートの後、流れる弦楽器の第1主題変奏が登場する。
 第3変奏において、8分の12拍子による流れるような弦楽器がシャープで美しい音色を響かせ、それに伴ってこれまた美しい音色を奏でる木管楽器が合わさり、相乗効果によって非常に美しい第3変奏が奏でられた。しかし、これ目を瞑ると気がついたら寝ている(笑)
 最後まで一直線に…。

第4楽章:Presto, "O Freunde, Nicht Diese Tone!", Allegro Assai

Presto。第3楽章の後、アタッカではなく間をおいて幕を開けた。いよいよ第4楽章であると言わんばかりの堂々たる音色。その後のチェロとコントラバスによるレチタティーヴォはハリのある音色が響き渡っており、生糸のような筋の通った音色が印象的だった
Allegro assaiレチタティーヴォの後、間を空けずにすぐさまコントラバスとチェロによって超有名な主題が奏でられた。これには驚いたが、紙芝居のように一気に場面が変わった。やはりこの主題は単純だけどもいつ聴いても感動する。チェロとコンロバスしか奏でられていないのに十分美しく、また壮大さも垣間見えた。やがて、ファゴットが甘美な音色を響かせる箇所に代わるが誇張しすぎず、ヴィオラの音色と見事調和された美しい響きを堪能した。そして、金管楽器が加わるのなんと非常に神々しく、壮大さよりも天国にいるかのような幸福感に包まれた。快速的テンポで奏でられる主題は非常に堂々としており、明るさをもたらす。この時点で、新国立歌劇場合唱団の方々が登場した。
Presto; Recitativo "O Freunde, nicht diese Töne!"; Allegro assai。いよいよ合唱の登場である。バス歌手(クリスティアン・イムラー)のソロ・パートに合わせて登場し、いよ合唱が伴う。このパートにおいて「anstimmen und freudenvollere.」という歌詞があるのだが、その部分で音が上がったのだ。この時に、使用している楽譜が「ベーレンライター版」であることがわかった。今までの演奏で違和感があった点は青文字にしていたのだが、全て使用楽譜がベーレンライター版であることが発覚してから全てが解決した。バスのソロが終わると合唱団の合唱が登場するのだが、これが最もすごかったコロナ禍の影響によって人数は決して多くないにもかかわらず、オーケストラに負けないほどの圧倒的な声量に驚かされた。特にソプラノの声が後方部座席でもしっかりと響いてきたのは本当に驚きだった
Allegro assai vivace (alla marcia)。6/8拍子だけども行進曲的な場面へ移る。遅くもなく早すぎることもない標準的なテンポで可愛らしいピッコロが響いてきた。座席の関係か、テノール櫻田亮)の声が遠かった。盛り上がって男声合唱が加わるとすごかった。圧倒的声量に基づく男声合唱は非常に迫力があり、時にオケの音色をかき消してしまうほどのものだった。
 ベーレンライター版であることが発覚すればもう大丈夫。その後の緻密なオーケストレーションは鈴木優人先生の丁寧な解釈によって非常に鮮明でありながらも熱気を帯びていた。その後に控える壮大な合唱に向けて備えるのである。そして、超有名な合唱部分では標準的なテンポながらも新国立劇場合唱団の超絶素晴らしい合唱が華々しく歌い上げられていた。そして、鈴木優人先生の堂々としたテンポは生命力を感じ座せるものがあり、ベートーヴェンの素晴らしい作品をより一層磨き上げられた素晴らしい音楽がそこに存在した
Andante maestoso。荘厳なトロンボーンによって始まる。やはり新国立劇場合唱団の超絶素晴らしい!!教会のような荘厳さがあった。そして女性合唱が入り込み、美しく生糸のように繊細な音色を響かせるヴァイオリンが素晴らしい音色を響かせていた。
Allegro energico e sempre ben marcatoやはり女性合唱のどこまでも響きそうな素晴らしい声量が印象的。弾むように進められているのだが、鈴木優人先生の熱のこもった指揮から生み出される音楽はどこか才知を感じさせる。私は、この箇所がとても好きな部分であるが非常に幸福感に包まれた。
Allegro ma non tanto男声合唱と女声合唱が交互に歌う。これが聴こえるともう終わってしまうのか、といつも思う。それにしても圧倒的な合唱団に押され、オケの印象があまりない…。けれども、とても素晴らしい音楽であったことは間違いない
Presto; Prestissimo。いよいよ最終部。凄まじい早さではないが疾走感のあるテンポで最後をかける。大太鼓やシンバルといった打楽器は控えめ(合唱にかき消された可能性もある)だったが、鈴木優人先生の熱気のおびたフィナーレは非常に素晴らしいものだった。ここでも、ベーレンライター版を推測させる特異なアクセントがあった。一瞬トスカニーニを思わせる加速があったが、多くの指揮者と同様にゆったりとしたテンポから加速し、最後も力強く締め括った
 

総括

 鈴木優人先生の第九ということで非常に楽しみにしていた。しかし、どうも初めてという気がしない。そして思い出した。2017年12月22日の神奈川フィルの「第九」で本来鈴木秀美先生が指揮することろ、代役で鈴木優人先生が指揮を務めたのだ。私はそれを聴きに行っているので、鈴木優人先生の指揮及び第九は、これで2回目ということになる。
 神奈川フィルの演奏はベーレンライター版であったかは記憶してない(多分、その頃の私はベーレンライター版の存在すら知らなかった)が、今回はベーレンライター版の楽譜を使用していた。CDでは、サー・サイモン・ラトルヘルベルト・ブロムシュテットが代表的であるが、実際にベーレンライター版を聴いたのは本当に違和感しかなかった。しかし、良い体験となったし、鈴木優人先生のパイプオルガンの独奏も非常に良い体験となった。



 そして、今回の公演は元俳優の成宮寛貴氏が来ていたようだ。これはびっくり。

前回のコンサート

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【都響】第962回定期演奏会Bシリーズ in サントリーホール

introduction

 今回は、都響】第962回定期演奏会Bシリーズ。そして、なんとも実に興味深いプログラムである。それは、後に取っておくとして、最初に前半のウェーベルン*1管弦楽のための6つの小品(1928年版)」について簡単に考察する。
 このアントン・ウェーベルンは、アルノルト・シェーンベルクに作曲を師事する。すなわち、十二音技法のパイオニアであるアルノルト・シェーンベルクのでしに該当することになる。さらに、アルノルト・シェーンベルク、アントン・ウェーベルンアルバン・ベルクの3人は、新ウィーン楽派の中核メンバーとなる。
 そして、ウェーベルン管弦楽のための6つの小品(1928年版)」は、1909年に完成し、4管編成の大管弦楽のために書かれたが、1928年にオーケストレーションと速度標語を変更した2管編成版が作られた。今回は、1928年版ということなので2管編成で演奏されることになる。個人的には大編成の方が好みなので、4管編成で聴いてみたい気もするがどうなるだろうか。
ちなみに、4管編成で演奏されているものとして、クラウディオ・アバド指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏がある。
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 一方後半は大目玉だろう。ブルックナー交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』(ノヴァーク版・1874年第1稿)」である。「第1稿」という極めて貴重な作品を実際に聴けるという唯一無二の体験をすることができるのだ。この上ない楽しみであろう。そして、指揮者はブルックナーを得意とするエリアフ・インバル。2019年3月17日にインバルの指揮でブルックナー交響曲第8番(それも第2稿)を聴いたのだが、この時の充実度は異様なものだった。


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 再びあの充実度を体感できるのだろうか。非常に印象に残る一日となりそうだ。なお、インバルは、hr交響楽団(旧:フランクフルト放送交響楽団ブルックナー交響曲第4番を演奏しているが、この時は「第2稿」で演奏されていた。さらに、都響との演奏で、「第2稿」の録音がある。

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 なお、同交響楽団の演奏で、ブルックナー交響曲第4番の「第1稿」を聴くことができる。 そして、東京都交響楽団公式チャンネルにおいて、エリアフ・インバルが語る ブルックナーウェーベルンという題目で本プラグラムについての解説を行なっている。

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本日のプログラム

ウェーベルン管弦楽のための6つの小品(1928年版)

第1曲:Etwas Bewegt

 フルートの音色によって始まるのだが雰囲気は暗く、弱音器をつけたトランペットがより一層不気味さと暗さを際立たせた。この時のインバルの指揮は、非常に切れ味が鋭くとても86歳には見えない指揮をしていた。約1分しかないのであっという間に第2曲へ。

第2曲:Bewegt

 いかにも新ウィーン楽派というべき音楽。さまざまな楽器が入り組み、強烈な金管楽器の強弱。都響は各々の楽器の音色をしっかり響かせており、複雑怪奇な作品であるが都響オーケストレーションの凄さをあらめて実感した。

第3曲:Zart Bewegt

 各弦楽器のソロパートの章。約1分弱しかないのであっという間に終わってしまった。

第4曲:Langsam

 本曲で一番長い部分。しかし、非常に小さい音量なので何か物音を立ててはならない。座り直すことも禁じられているようなほどの静寂感に包まれた。正直息が詰まる。しかし、少しずつ鐘の音が聴こえて徐々に音量が上がっていく。第4曲の後半になるとドラムロールが聴こえ始め、頂点部に達すればものすごい音量に圧倒された。2管編成でも凄まじいのに4管編成だったらどうなってたことやら。

第5曲:Sehr Langsam

 弦楽器のトレモロがより一層不気味さと暗さを示す。木管楽器のもの寂しげで繊細な音色が印象的だった。

第6曲:Zart Bewegt

 オーボエの音色が響き渡る。しかし、この第6曲も非常に小音な部分が多く気が付けば終わっていた。
 個人的な感覚であるが、第4曲〜第6曲までアタッカで演奏されていたような気がした。シェーンベルクベルクはある程度理解できるが、ウェーベルンはまだ難しい…。

ブルックナー交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』(ノヴァーク版・1874年第1稿)

第1楽章:Bewegt, Nicht Zu Schell

 冒頭部分。弦楽器のトレモロが鳴り響き、やはり幻想的な雰囲気で幕を開けた。途中、チェロやコントラバスが小刻みにアクセントをつけて演奏されていた。インバル独自の解釈だろう。何よりも、都響ホルン首席奏者の西條貴人氏のホルンが非常に美しく雄大な音色を響かせ、これが大変素晴らしかった。この時点で、これは名演になると確信した。そして、提示部。第1主題は唸る弦楽器が鳴り響き、後から荘厳な金管楽器のコラールが鳴り響いており壮大な音楽が響き渡った。座席の関係か、金管楽器が抑えめに聴こえてきたが、むしろ誇張せずに荘厳さをもたらしていた。第2主題は、テンポは多少早めであり、流れるように穏やかに演奏されていた。第3主題は、豪快な場面であるが弦楽器の音色がやはり唸りを挙げていた。とてつもない唸り具合だった。裏で金管楽器が壮大で柔らかい音色を響かせていた点はまさにパイプオルガンのような立体さを感じた展開部では、再び冒頭部分を解雇するかのような緊張感と美しさだった。それにしても、この日の都響は弦楽器が非常に繊細ながらも素晴らしい音色を奏でていた。その後、ブルックナー・リズムも非常に複雑な対位法となるが、インバルの気合いの入った指揮によって生み出される音楽は非常に力強く、86歳という年齢を感じさせないものがあった。一旦収まり、再び勇ましい場面が登場する。力強い低弦楽器と主に美しい木管楽器にひしひしとトレモロがかかった弦楽器が徐々に熱気を帯びていく。第1稿で欠かせない一つの注目する場面であろう。再現部であるが、弦楽器の美しい上下の動機とともにホルンが再び第1主題を奏でるのだが、これは鳥肌だった。あまりにも美しすぎる!格好良すぎる!。次第に楽器が増えていき、銀河系のような美しく光る星々が集まった様子が想像できた。その後の全合奏も壮大な音色とともに弦楽器が唸る唸る。再現部第2主題は、軽快な音色と主に明るく美しい弦楽器の音色によって奏でられていた。再現部第3主題は、金管楽器が荘厳な音色を響かせていたが、それよりも弦楽器のトレモロが勝った。凄まじい熱気を帯びていたのだコーダも弦楽器が唸りをあげるような熱気を帯びつつ、金管楽器が荘厳の雰囲気を醸し出していた。
 第1楽章が終わった時点でものすごい衝撃を受けた。

第2楽章: Andante Quasi Allegretto

 プログラム・ノートと同様に「A-B-A1-B1-A2」で感想を述べる。
 Aでは早速チェロが甘美な音色を響かせつつ力強さがあった。その後、ヴァイオリンに移行するのだが、そのヴァイオリンの音色も芯がありつつも美しく繊細な音色を響かせていた。第2楽章では弦楽器と木管楽器が主役となるのだが、木管楽器の音色も美しく、クラリネットも甘美な音色を響かせていた。その後、Bに入るのだが、ホルン首席奏者の西條貴人氏のホルンのソロ・パートが非常に素晴らしかった!その後に追いかけるように奏でるチェロも力強さがある低音を響かせていた。その後盛り上がるのだが、チェロの勇ましい低音によって始まる。この場面も勇ましくて格好良かった。A1は楽器が多少加わり、木管楽器も加わって複雑さもありながら美しい音楽が広がる。多少変形されたヴァイオリンの主題や木管楽器が主部を見頃に彩ったB1ではかなり変形されている。ヴィオラによる主部の変形も非常に美しく厚みのある音色を響かせており、非常に素晴らしかった。第2楽章の中でも注目してほしい一場面である。A2が非常に素晴らしかった。まるで交響曲第7番第2楽章第177小節目へ向かうような美しさと金管楽器の荘厳な響きがホール中に響き渡り、頂点部に達すると金管楽器の壮大なコラールが響き渡り、とてつもない壮大さに銀河や宇宙が存在していた。ここまで壮大に演奏できるのか…。
 その後、嵐が去ったかのようにそのまま静かになり、第2楽章閉じた。あの頂点部に圧倒されたまま。

第3楽章:Scherzo & Trio

 ホルンの断片的なファンファーレによって幕を開ける。ホルン首席奏者の西條貴人氏のホルンであったが、第3楽章のファンファーレも素晴らしかった。荒々しい金管楽器が鳴り響くのだが、抑えめに聴こえてきたため、非常に荘厳な響きでパイプオルガンのような立体さを感じた。それにしても、格好良かったな。典型的な複合的三分形式であるから主部の中でも(A-B-A)となるのだが、Bの部分も弦楽器の激しい動きの音色も熱気を帯びており、木管楽器の美しい音色も響き渡っていた。やはり、第1稿の第3楽章の方が格好良い。トリオは、木管楽器の甘美で繊細な音色に加えて、重厚な弦楽器の音色を響かせていた。改めて、都響の弦楽器の素晴らしさに感動した。
 そして、再びAを繰り返す。やっぱりこの第3楽章は第2稿よりも格好良い。

第4楽章:Finale: Bewegt, Doch Nicht Zu Schnell

 快速的テンポでオーボエとホルンが第1楽章第1主題を奏でる。やはりホルンの音色が非常に素晴らしく、絶好調であった提示部第1主題はトゥッティで演奏するのであるが、圧倒的な音圧と緊張感で既に鳥肌もの。給付を挟む第1主題は一気に緊張感が増すのである。金管楽器は抑えめであるせいか非常に教会的な音色が響き渡っていた。第2主題は、快速的テンポでどんどん進んでいく。小刻みなピッツィカートとともに軽快に第2主題をヴァイオリンと木管楽器が奏でられれいた。これに慣れてしまうと、第2稿には戻れない(笑)。その後の、半音階の第3主題も第1主題と同様に凄まじい音圧と緊張感に包まれた。が非常に印象的である。その後のトゥッティによる半音階の上下は非常に強烈な音圧である(これが第3主題か?)。展開部に入ると、冒頭の雰囲気に戻ってくる。そして、あのジグザグした下降音階や、やや変形されいた第2主題が木管楽器と弦楽器によって繰り返される。聴いていてやはり面白い。次第に盛り上がって頂点に達したところで再現部に入る。やはりトゥッティで奏でられ、かつ休符を挟んだ第1主題は緊張感が爆上がりするし、荘厳さも際立つ都響の柔らかくて壮大な金管楽器の音色は非常に素晴らしかった。そして、第2主題・第3主題と提示部内容を繰り返す。第2主題の名残が終わった後、コーダに入る。快速的テンポで強烈な第1主題が断片的に繰り返されるのだが、唸りをあげる弦楽器とともに荘厳な金管楽器の音色が恐ろしいほどブルックナー特有の荘厳さを際立たせる。さらに、ティンパニが加わると言葉には言い表せないほどの熱狂さと音圧に圧倒される。勇ましいテンポが非常に格好良い。そのまま熱狂的な音楽を保ちつつ、圧倒的なフィナーレを形成して力強く締め括った!
 その時、私の全身に何か衝撃的なものが走った。

総括

 前半のウェーベルン管弦楽のための6つの小品(1928年版)は正直難曲。終始暗く静かな場面が多いので感想書くにも書きにくい(笑)。私自身、大編成な曲を好むのでシェーンベルクの方が得意なのだが、ウェーベルンはミニチュアな作品が多い作曲家だから肌が合わなかったのであろうか。もっとも、「新ウィーン楽派」については深く知っておきたい興味深い分野であるので嫌いなわけでもない。今後の一つのテーマとなろうか。
 後半のブルックナー交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』(ノヴァーク版・1874年第1稿)。これは強烈だった!素晴らしかった!!圧倒的だった!!!この日のために色々と頑張ってきたと言っても過言ではない。実際、今日という日が来るまでどれだけ待ち侘びていたことか、さらにコンサート前はここまでワクワクしたのも久しぶりの感覚だった。演奏中、ブルックナー特有の圧倒的なハーモニーが随所にあるのだが、何度もその場面の後、数秒後に身体中に何か衝撃的なものが来たり、感動のあまり鳥肌が立つことも何度もあった。聴衆の方々も非常に集中力が高く、物音等はほぼなかった。充実したコンサートとはこのようなことをいうのだろうか。
 ブルックナー交響曲の初稿についての世界的パイオニアであるエリアフ・インバル彼の指揮で交響曲第4番の初稿を生で聴けたことは今後の人生で二度とないだろう。本当に良いコンサートだった。そして、絶対に忘れられない体験をした
 インバルも86歳。もう決して若くはないのに堂々たる指揮を見るととても86歳には見えない。86歳のお爺さんに扮した40歳〜50歳くらいの熱血指揮者が指揮をしているかのようだった。そして、ステージに向かって挨拶した際の笑顔も非常に素晴らしいものだった


 トレモロが多いから弦楽器の演奏者の皆さんお疲れ様でした!

前回のコンサート

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*1:「アントン・ヴェーベルン 」と表記されることもある

【読響】東京芸術劇場マエストロシリーズ in 東京芸術劇場

introduction

 今回は、東京芸術劇場エストロシリーズ。そして、私の好きな作曲家グスタフ・マーラーである。やはり、何と言ってもわかりやすい構成と四管編成に基づく大編成のオーケストラによる迫力ある演奏が魅力的である。久しぶりのマーラーだなぁ…と思ったら、7月に東京交響楽団の演奏でマーラー交響曲第5番を聴いたのだった。
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 マーラー交響曲第5番も第5楽章の圧倒的迫力で豪華なフィナーレが印象的である。
 そして、今回のプログラムは、マーラー交響曲第1番ニ長調「巨人」はもちろんのこと、その作品の元となった歌曲集「さすらう若者の歌」である。実際に、交響曲第1番の第1楽章第1主題と第3楽章中間部に「さすらう若者の歌」の一節が引用されている。詳しくは以下の記事を参照されたい。
このように、原曲を引用した作品を後半で扱うという構成になっているのは、なかなか考えられた構成であるものといえよう。
 マーラーブルックナーといった後期ロマン派音楽作曲家による演奏はダイナミックな演奏が多く、素晴らしい音圧を体感することに醍醐味がある。そして、指揮者はトマーシュ・ネトピルであり、「近い将来、楽檀を担う」という極めて将来に対して期待を寄せる評価がされており、その指揮者によるマーラーを聴くことは非常に楽しみであり、どのような音楽になるか予想がつかない。オーケストラは、読売日本交響楽団であり、素晴らしい迫力のある金管楽器を響かせる印象があるオーケストラであるから、大迫力のマーラーが期待できるのではないか

本日のプログラム

マーラー:歌曲集『さすらう若者の歌』

第1曲:Wenn mein Schatz Hochzeit macht

 木管楽器の甘美な音色と共にヴァタリ・ユシュマノフの歌声が聴こえてきた。座席の関係上ユシュマノフの声量があまり届かず、オーケストラの音色に押されてしまったように聴こえた。それほど、読響サウンドは強力なのだろう。もっとも、第1曲において予習していたテンポより波があったので、この後の交響曲第1番『巨人』がどのようになるのか非常に楽しみであった。

第2曲:Hing heut' morgan übers Feld

 交響曲第1番ニ長調『巨人』第1楽章第1主題の原曲である。軽やかなフルートの刻みと美しいハープに加えて、ユシュマノフの穏やかな歌声が聴こえてきた主旋律を奏でるヴァイオリンの繊細な美しさと木管楽器が非常に透明度の高い音色を響かせており、非常に美しかった。後半に連れて少しずつ落ち着き、寂しくなっていくのだが、ユシュマノフの歌声が少しずつ切なげになり、ホール中に響き渡ったのが印象的だった

第3曲:Ich hab' ein glühend Messer

 荒々しい出だし。早速読響サウンドが鳴り響くがユシュマノフの歌声が少しかき消されてしまった。第3曲は始端と終端が激しくなる。後半ではシンバルが撃たれるほどの迫力になるが、読響のオーケストラは非常にダイナミックな音色を響かせていた

第4曲:Die zwei blauen Augen

 再び第1曲のような不穏な雰囲気に戻る。『さすらう若者の歌』は全体的に暗い作品なのである。その後、少しずつ交響曲第1番第3楽章中間部を彷彿させるような美しさが垣間見える。座席の関係上止むを得ないかもしれないが、ユシュマノフは静寂な場面の方が歌声と表現が非常に素晴らしかったように思う。そして、ヘ長調であるが交響曲第1番第3楽章トリオの原曲が登場するのだが、ユシュマノフの甘美な歌声が響き渡り、それを彩るようにオーケストラの美しい音色が響き渡っていた。そして、冒頭のフルートが不穏な雰囲気を残しながら静かに曲を閉じる。

マーラー交響曲第1番ニ長調「巨人」

第1楽章:Langsam. Schleppend - Immer sehr gemächlich

Langsam. Schleppend
 いつ聴いてもこの冒頭部分は息を呑むほどの緊張感が漂う。何一つ物音を立ててはいけないのだ。繊細な響きが聴こえる。繊細で美しいヴァイオリンの音色に伴って軽やかでこれまた美しい木管楽器が軽快な音色で冒頭部分を彩った。まるで、朝露が残り、煌びやかな朝のような雰囲気であった。舞台裏のトランペットの音色も自然でホール全体を美しい音色で彩っていた。第1楽章序奏部においてネトピルは楽譜に忠実だったようで特異な場面特になかった。
Immer Sehr Gemachlich
 提示部に入る。若干キレを齎しながらチェロが小刻みに第1主題を奏ではじめる。ネトピルの柔らかく弧を描くような指揮法によって生み出される音楽は美しくも、非常に弾むように楽しげな雰囲気をもたらした。少しずつさまざまな楽器が加わって盛り上がっていく過程において、序奏部のような美しさがまだ残っているかのようなヴァイオリンと甘美なフルートの音色が非常に印象的だった。提示部の最高潮に達すると8本いるホルンのそうだな音色が壮大に鳴り響いており、今後の盛り上がりが大いに期待できた繰り返しあり。2回目のチェロの第1主題は1回目とは異なって若干流線を描くように穏やかな音色を奏でていた。単なる繰り返しとは異なるのである。
 展開部に入る。冒頭の部分のような雰囲気に戻り、再び美しさの中に緊張感をもたらす。そして、再び繊細で美しいヴァイオリンの音色に伴って軽やかでこれまた美しい木管楽器が軽快な音色で冒頭部分を彩った。この展開部はいつ聴いても息を呑む。美しさの裏面には緊張感が備わっている。ホルンの斉奏が雄大に音色を響かせ、その後のチェロの甘美な音色が大変美しいかった。ここまで幸福感を味わう第1楽章もそうそうないだろう。敢えて、スローテンポで指揮をしているマゼールだからこそ生み出される美しさであろう
 再現部に入り、再び第1主題を演奏するのだが、ホルン・ヴァイオリン・チェロといった様々な楽器がそれぞれ美しい音色を奏で、非常に緻密な音楽が構築されていた。さらに、随所のトランペットの上昇音階も柔らかい音色がながらも伸びやかな音色が非常に印象的だった
 コーダでは、早速とてつもない迫力であり第4楽章のフィナーレを彷彿させた。しかし、その後すぐに抑えめに演奏しており第4楽章前に完全燃焼させない。この強弱は見事だった。非常に華やかな第1楽章フィナーレであり、途中のホルンのトリオは非常に強烈だった。極端にテンポを早めることなく、自然なテンポで奏でる華やかなフィナーレは非常に壮大であった。

第2楽章:Kräftig bewegt, doch night zu schnell (Ländler Scherzo)

Kraftig Bewegt, Doch Nicht Zu Schnell
 第2楽章の冒頭は少し遅いテンポであり、力強いチェロが早速主題を奏でた。しかし、その後木管楽器やヴァイオリンの音色が奏でると力強さは影を潜め、まるで舞踏会のような楽しさと明るさに包まれた。聴いていてここまで楽しい第2楽章は初めてだ。途中の木管楽器のベルアップは非常に素晴らしく、しっかりと2階後の席まで届いてきた。途中のホルンは、ステージ正面左側のホルン団からも非常に雄大な音色を響かせた。もっとも、トリオに入る前の盛り上がりの燃焼度は凄まじいものであった。
Trio: Recht Gemachlich
 少し前の燃え盛るような盛り上がりからいっぺん落ち着いた雰囲気となった。主部の舞踏会のような雰囲気が残り、ヴァイオリンの穏やかな音色と共に木管楽器の軽快な音色が非常に印象的だった。弦楽器と木管楽器が大活躍したトリオであった。
Tempo Primo
 再び主部に戻る。圧倒的音量を誇る読響ホルンが加わり、凄まじい迫力をもたらした。ここで再び熱が入り、シンバルも加わってスケールの大きな第2楽章を形成する。

第3楽章:Feierlich Und Gemessen, Ohne Zu Schleppen

Feierlich Und Gemessen, Ohne Zu Schleppen
 ティンパニの小さな打音と共にコントラバスのソロが静かに聴こえてくる。ファゴットの低音も響いてきて若干不安な雰囲気をもたらす。少しずつ楽器が増えて厚みが増していく。ネトピルは楽器の音色を尊重し、幾つもの楽器が折り重なって構築する第3楽章は不気味な雰囲気ながらもどこか込み上げてくる何かがあった。途中の小さなシンバルが加わる行進曲風の部分は、少しテンポを上げて若干明るさをもたらすようであって。少しだけシンバルの音が大きかったように思う。
Sehr Einfach Und Schlicht Wie Eine Volksweise
 ハープの音色が聞こえると美しい中間部。非常に美しい弦楽器がさすらう若人の歌』第4曲「彼女の青い眼が」の部分をの引用部分を見事に奏でていた。ネトピルの穏やかな指揮法によって生み出される音楽は非常に美しい音色であった。途中のヴァイオリン・ソロが活躍する場面は林先生の美しいヴァイオリンの音色が響き渡った。
Wieder Etwas Bewegter, Wie Im Anfang
 再び主部に戻る。重厚感ある音色とともにクラリネットの弾むような音色が響き渡り、良いアクセントでった。その後のトランペットの音色が柔らかい音色で響いていた。改めて読響サウンドを堪能するとともに、ネトピルの自然な音楽作りに感銘を受けた。

第4楽章:Stürmisch Bewegt

 冒頭の強烈なシンバルによって第4楽章の幕を開ける。の音は少し小さめ、そして、シンバルの後のティンパニの間が驚くほど短い。第1主題はやはり読響サウンドが炸裂し、何度も圧倒的な音圧が私の体に響いてきた。ここでも、ネトピルの音楽は非常に精緻であり、各楽器の音色がかき消されることなく自然な音色で響いてきた。もっとも、随所のティンパニ等の打音は非常に強烈なものであり、やはり第4楽章第1主題はこのような迫力さが必要である。そして、第2主題へ入る。激しい第1主題とは対照的に非常に美しかった。第3楽章トリオのように非常に大きくうねるヴァイオリンと繊細な響きが非常に印象的であった。ネトピルのスケールの大きい指揮法によって生み出されるのだ。ティンパニのおどろおどろしい音色が響きが聴こえた後、展開部にうつる。
 展開部何よりもティンパニを含んだ打楽器が非常に強烈な音色を響かせていた。さらに、トランペットやトロンボーンが鳴り響き、それに負けなじとヴァイオリンがうなりをあげていた。やはり激しい展開部の後、ハ長調ニ長調へと迫力ある頂点部を形成した。トロンボーンを含め柔らかい音色と共に迫力ある音色の後、ホルンが堂々と4度の動機が誇り高く奏でていた木管楽器の高らかな音色やホルンの音色も自然でハッキリと聴こえているのだ。遅めの厳格なテンポによって奏でられる展開部もじっくりとマーラーの作品を味わうことのできる演奏だ。途中ハ長調ニ長調となり、有名な4度動機が勇壮に奏でる場面はかなりの爆発性であった。この時点で既にネトピルの世界にのめり込んでいた。ホルンの4度動機と共にトランペットの繊細で伸びやかな音色が響き渡っていて非常に素晴らしかった
 そして、再現部。第4楽章第2主題→第1楽章第1主題と再現する。この第4楽章第2主題の再現は弦楽器は非常に美しく再び大きな弧を描くようなスケールの大きさであった。第1楽章第1主題の再現をすることから、振り出しに戻ったようなものであるがいつも第4楽章のフィナーレが近づいていると考えるとワクワクする。そしてじわじわとくるフィナーレへの道。
 コーダ爆発的なシンバルと共に打ちなされる堂々たるの幕開けであるすべての楽器が鳴り響く圧倒的なフィナーレ、木管楽器、特にピッコロが負けじと美しいトリルを響かせていた。華やかなトランペットが非常に素晴らしい音色を響かせていた。やはり何といっても、ホルンの起立であろう。8本の読響ホルンの音色が響き渡るととも、何とホルンの補強のためにトランペットとトロンボーンが1本ずつ追加されていた。あまりにも豪華すぎる金管パート。圧倒的なフィナーレを形成している時、私は完全にネトピルの世界に入り込んおり、ネトピルのパワーに完全にノックアウト状態であった。そして、最高潮のフィナーレを形成し力強く締め括った。
 指揮棒が下される前に拍手が湧き上がった。聴衆も非常に熱狂的だったことに違いない。もしコロナ禍でなければブラボーの嵐であったことに間違いない。

総括

 大変素晴らしかった!!!迫力ある読響サウンドによるマーラー交響曲第1番「巨人」ですから、非常にダイナミックな演奏になることを期待してた。しかし、ここまで充実した演奏になるとは期待を遥かに超えた演奏であった。そして、冒頭でも述べたように、プログラム前半の作品が後半の原曲となっている面白い構成であった。
 何よりも、「近い将来、楽壇を担うであろう」というワードが完全に惹きつけられた。トマーシュ・ネトピルこの名前はしっかり覚えておこう。何よりも、演奏が始まった時に一気にネトピルの世界に引き込まれ、交響曲第1番第4楽章が終わって拍手が鳴り響いた時に我に帰ったような気がした。これほど熱中してシテ聴いていたのも久しぶりであろう。
 行ってよかった。

前回のコンサート

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マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」を聴く

introduction

 今回は、マーラー交響曲第1番ニ長調「巨人」を取り上げる。この曲は、マーラー交響曲のなかでは、演奏時間が比較的短いこと、声楽を伴わないこと、曲想が若々しく親しみやすいことなどから、演奏機会や録音がもっとも多い。実際に、11月28日に読響の演奏で、本曲を聴きに行く。
 実際、私もこの交響曲第1番も好んで聴くマーラーらしい爆発的な場面もいくつかあり、大編成でダイナミックな音楽を嗜好とする方には人気のある作品であろう。何と言っても、第4楽章のフィナーレの壮大な音楽は大変素晴らしく、聴衆の熱気もMAXになろう
 このマーラー交響曲第1番ニ長調「巨人」は、4楽章の構成であるが、「花の章」という隠れた楽章がある。あまりこの「花の章」を録音した演奏は少ない。有名なものといえば、スービン・メータ:イスラエルフィルハーモニー管弦楽団の演奏だろうか。

 「花の章」はトランペットの音色が非常に美しい。この「花の章」の具体的な演奏については、別の機会に述べよう。
 また、マーラー交響曲第1番ニ長調「巨人」は、1885年に完成された歌曲集『さすらう若者の歌』の作品を随所に引用されている。特に、第2曲「朝の野を歩けば」は、交響曲第1番の第1楽章第1主題に引用されている

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 さらに、第4曲「彼女の青い眼が」では、第3楽章の中間部に引用されている。引用元となった作品と対比して聴くのもまた面白いだろう。

マーラー交響曲第1番ニ長調「巨人」

クラウス・テンシュテットシカゴ交響楽団

Coming Soon


ロリン・マゼールウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

評価:8 演奏時間:約58分


第1楽章:Langsam. Schleppend - Immer sehr gemächlich
●Langsam. Schleppend
 繊細な響きが聴こえる。木管楽器が煌びやかな音色で下降音階を彩る。これが本曲の全体的な動機となる。ゆったりとした音色で柔らかく、幻想的な雰囲気を作り出している舞台裏のトランペットの音色も自然で柔らかい音色を響かせている。全体的に遅めのテンポ。
●Immer Sehr Gemachlich
 提示部に入る。マゼールは遅めのテンポでじっくりと第1主題を奏でている。もっとも、キレのあるチェロの音で奏でられる第1主題はどこか楽しげであり、その後の流れるような場面ではヴァイオリンが穏やかに滑らかに美しく奏でている歌曲集『さすらう若者の歌』を知っている方は自然と歌が聴こえてくるようだ。盛り上がりを見せると、ウィンナ・ホルンが雄大な音色を奏でており、そこそこの迫力がある繰り返しあり
 展開部に入る。冒頭の部分に戻り、繊細な弦楽器の音色とともに鳥の鳴き声のような美しい木管楽器の音色が響き渡る。この展開部はいつ聴いても息を呑む。美しさの裏面には緊張感が備わっている。ホルンの斉奏が聴こえるとチェロの甘美な音色が大変美しい。敢えて、スローテンポで指揮をしているマゼールだからこそ生み出される美しさであろう
 再現部に入り、何度か転調しながら第1主題を美しく奏でていく。ホルン・ヴァイオリン・チェロといった様々な楽器が第1主題を奏でている。そして、徐々にフィナーレへと向かい、トランペットのファンファーレが鳴り響くとコーダである。
 コーダでは、トランペットが勇ましい音色が非常に印象的である。そして、かなりのスローテンポであり、重々しい部分もある。しかし、終始スローテンポではなく、テンポを早めたりとかなり波のある演奏が繰り広げられる。後半部分では快速的テンポで駆け抜けており、勢いのあるコーダである。最後のティンパニもそこまで強烈な音色ではなく、標準的である。
第2楽章:Kräftig bewegt, doch night zu schnell (Ländler Scherzo)
●Kraftig Bewegt, Doch Nicht Zu Schnell
 第2楽章の冒頭はかなり遅いテンポであるバーンスタイン並みの遅さであろう。じっくりと進んでいくようである。力強いチェロの音色が非常に印象的であり、このような演奏も悪くはない木管楽器の音色は重々しくなく、軽快な音色で明るい。快速的で威駆け抜けるような演奏も好きだが、このように遅くどっしりとした演奏もまた良い。
●Trio: Recht Gemachlich
 遅めのテンポで滑らかに進められている。弦楽器の音色も木管が木の音色も柔らかくて非常に美しい。そして、マゼール独特のテンポがより一層作品を美しく彩る。トリオ部分も遅いテンポ。
●Tempo Primo
 再び主部に戻るのだが、遅く厳格なテンポに加えてやや強烈なホルンが非常に勇ましい。最終部の締め括りも強烈な加速をすることなく締め括る。
第3楽章:Feierlich Und Gemessen, Ohne Zu Schleppen
●Feierlich Und Gemessen, Ohne Zu Schleppen
 コントラバスのソロが静かに聴こえてくる。ファゴットの低音も響いてきて若干不安な雰囲気をもたらす。少しずつ楽器が増えて厚みが増していく。第1楽章、第2楽章ともに遅めのテンポで進められていたが、第3楽章では標準的なテンポで演奏されているが、随所にマゼール特有の思い切ったテンポの揺らしが入ってるのがまた良い。途中の小さなシンバルが加わる行進曲風の部分は弾むようであり、かつ若干勇ましさが垣間見える。
●Sehr Einfach Und Schlicht Wie Eine Volksweise
 美しい中間部。少し弦楽器の音色がくすんでいるような印象であるが、途中のヴァイオリン等のソロ・パートは弦楽器の音色がはっきりと聴こえた。この中間部は、さすらう若人の歌』第4曲「彼女の青い眼が」の引用である。
●Wieder Etwas Bewegter, Wie Im Anfang
 再び主部に戻る。不気味さをもたらす低音楽器の重厚さが良い塩梅の不気味さと響きを齎している
第4楽章:Stürmisch Bewegt
 冒頭のシンバルの音は少し小さめ、そして、シンバルの後のティンパニの間が驚くほど短い。速めのテンポではなく、一音一音しっかりと刻んでいくテンポによって奏でられる第1主題は大変勇ましい木管楽器やトランペットはもちろんのこと、ここまでトロンボーンがはっきりと聴こえるのもまた珍しい。激しい第1主題は爆発性が備わっていながらも厳格なテンポで進められていた。一方で、第2主題はマゼールらしさが全面的に出されており、絶妙なテンポの揺らし具合、まるで弦楽器が歌っているかのようだ。さすがは、ロリン・マゼール。そして、やや強烈なティンパニが鳴り響き、激動の展開部へ向かう。
 展開部も第1主題と同様に激しい。よくある演奏はかなり激しく演奏されており、一部の楽器が聴こえないということもあるが、この演奏はすべての楽器の音色がハッキリと聴こえている木管楽器の高らかな音色やホルンの音色も自然でハッキリと聴こえているのだ。遅めの厳格なテンポによって奏でられる展開部もじっくりとマーラーの作品を味わうことのできる演奏だ。途中ハ長調ニ長調となり、有名な4度動機が勇壮に奏でる場面はかなりの爆発性であったやはりこの場面はかなりの爆発性があった方が熱量も上がる、こうでなければならない
 そして、再現部。再現部は第4楽章提示部ではなく、第1楽章提示部を再現部としている。静寂な中、第1楽章同様にスローテンポで進み、再び第1楽章を彷彿させるような美しい世界観が広がる。また、チェロの重厚で甘美な音色が非常に美しく、印象的である。やがて、盛り上がってコーダへ向かう。
 堂々たるコーダの幕開けである。最終楽章の最終部ということで今までにはない爆発性があり、圧倒的なフィナーレを奏でる。ここでも、スローテンポを貫いており、急がないコーダもまた素晴らしい。コーダを支配するホルンの壮大な4度動機も素晴らしく、非常に伸びやかでハリのあるトランペットの音色が響き渡るコーダは迫力もあり、美しさも兼ねている
 テンポを揺らしながらも、急加速なくスローテンポのマーラーもまた良い。マゼールらしい独特の演奏である。

ズービン・メータ:イスラエルフィルハーモニー管弦楽団

Coming Soon

【都響】2023年度楽季ラインナップ発表!!

都響首席指揮者大野和士先生のサイン

introduction

 ここ数日で気温が一気に冷え込み、天候と体調が全く追いつかない今日この頃如何お過ごしでしょうか。私は9月末から10月の頭に急性副鼻腔炎になり、鼻詰まりがひどかった。この記事書いている当時は鼻詰まりは治ったが、鼻水が喉に垂れ落ちた結果、痰が絡み咳が出る状態だった。(コロナではない)
 そんなことはどうでも良いので、表題の内容を書くことにする。 
 それは、都響】2023年度楽季ラインナップ発表!!
 令和4年10月7日に発表された。もう来季のラインナップが発表されるとなると、そろそろ新年を迎え、今年が終わるのだと実感させられるところである。そんな私は、今期で早稲田大学大学院を修了することになるのだが、来季はそもそもコンサートに行けるのかすらわからない状況になってしまった。どこか寂しい部分がある。
 でも、聞きたい演奏があることは良いことだ。以下、東京都交響楽団の2023年度楽季ラインナップを考察してみることとする。

定期演奏会Aシリーズ 東京文化会館

第975回定期演奏会:2023年5月12日(金)

  • 三善 晃:混声合唱とオーケストラのための《レクイエム》
  • 三善 晃:混声合唱とオーケストラのための《詩篇
  • 三善 晃:童声合唱とオーケストラのための《響紋》

 三善晃生誕90年/没後10年記念:反戦三部作】とのこと。そして指揮は、バーミンガム交響楽団首席指揮者兼アーティスティックアドバイザーである山田和樹先生。合唱を伴う作品であり、どのような作品なのか見当がつかない。
 聴いてみる価値は十分にある作品だろう。
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第979回定期演奏会:2023年7月19日(水)

 モーツァルト:ホルン協奏曲第4番第1番と並んで有名な作品である。そして、一番は、リヒャルト・シュトラウスアルプス交響曲だろう。実際の登山をモデルに作曲した作品は、大編成な管弦楽を駆使して様々な場面を描いた作品である。大編成の作品を好む方々にとっては、とても楽しみなプログラムであることに違いない。
 一番最初のウェーベルン:夏風の中で―大管弦楽のための牧歌もなかなか興味深い。「大管弦楽」と副題がついており、なかなか期待ができそうだ。
 指揮者は、時に豪快な指揮をする都響首席客演指揮者アラン・ギルバートだ。
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定期演奏会Bシリーズ サントリーホール

第972回定期演奏会:2023年4月13日(木)

 Bシリーズの幕開けは、マーラー交響曲第7番ホ短調都響といえば、マーラーであろう。それも、都響首席指揮者大野和士先生によるものである。都響と大野先生に基づくマーラーは日本の中でも間違いなくトップクラスに入るものである。きっと素晴らしいマーラーになるだろう。
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第978回定期演奏:2023年6月26日(月)

 ブルックナー生誕200年に向けて】ということで、待ってました!!ブルックナー交響曲第5番 !!これは間違いなく、行かなければならない。ブルックナー交響曲第5番といえばいかにもブルックナーらしい重厚さがたまらないのだ。以前、大阪フィルと尾高忠明先生の指揮で同曲を聴いたが、やはり何度演奏してももう一度聴きたいものである。
 指揮は、マルク・ミンコフスキ。だいぶ間のことかもしれないが、コロナ禍になる前に来日予定だったが確かできなくなった記憶がある。思い違いかもしれないが、どのような演奏になるか楽しみだ。
law-symphoniker.hatenablog.com
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第984回定期演奏会:2023年10月20日(金)

ブルックナー生誕200年に向けて】

 ブルックナー生誕200年に向けて】ということで、ブルックナー交響曲第2番 ハ短調。第5番や第8番に比べると劣る面があるものの、第2楽章はブルックナーらしい美しさである。
 指揮は都響終身名誉指揮者小泉和裕先生。小泉先生によるブラームスハイドンの主題による変奏曲もどのような素晴らしい音楽が展開されるのか気になるところである。
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定期演奏会Cシリーズ 東京芸術劇場

第977回定期演奏会:2023年6月25日(日)

 6/26定期Bと同演目
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第995回定期演奏会:2024年2月22日(木)

 え!!?【インバル/都響第3次マーラー・シリーズ①】
 これには驚いた。現在86歳の都響桂冠指揮者エリアフ・インバル3回目のマーラー交響曲を演奏するとな。その最初の曲が、マーラー交響曲第10番 嬰へ長調(デリック・クック補筆版)は驚きでしかない。そして、世界のマーラー指揮者であるエリアフ・インバルマーラー交響曲を演奏するのは非常に楽しみでしかない。
 マーラー好きの私にとってかけがえの無いものとなろう。エリアフ・インバルは前に述べたように現在86歳と高齢であり、体調に気をつけて全曲演奏を完遂していただきたいと心から祈る
(2/17都響スペシャルと同演目)

都響スペシャ「第九」(12/24)(12/25)(12/26)

 指揮者は、都響首席客演指揮者アラン・ギルバートだ。確か、コロナ禍によって演奏できなかった記憶がある。
 ダイナミックな第九が期待できよう。