ヘルベルト・ブロムシュテット(Herbert Blomstedt)
1927年7月11日にアメリカ合衆国、マサチューセッツ州 スプリングフィールドで生まれる。
今回紹介する指揮者は、ヘルベルト・ブロムシュテット。現在世界最高齢元気指揮者*1である。
ブロムシュテットは、日本でもお馴染みの巨匠指揮者の1人でもある。94歳と御高齢ながら、ブロムシュテットが奏でる音楽は実に若々しい。そして、快速的テンポでシャープな弦楽器が印象的であり、切れ味鋭い指揮という印象がある。決して80代、90代のような演奏とは思えないほどの活発さ、元気よさがブロムシュテットの魅力だろう。
ブロムシュテットのレパートリーは、ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、シューベルトなどの独墺系作品をレパートリーの中心とし、大規模な合唱曲にも手腕を発揮する。また、自らが北欧出身ということもあり、シベリウス、ニールセン、ステンハンマルなどの北欧系レパートリーも取り上げている。
聴くだけでももちろん素晴らしい演奏なのだが、ブロムシュテットは動画で見るのもこれまた楽しい。常に笑顔で楽しそうに指揮をするのである。「本当に音楽が好きなんだな」といつも思う。
現在ブロムシュテットは指揮棒を持たないが、一昔前は指揮棒を持って指揮をしていた。上述したように、笑顔で指揮することが多いが、時には大変厳しい表情で指揮をすることもある。
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(このブロムシュテットは格好良い)
そして、近日、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とブルックナー交響曲第4番を演奏した。その時の演奏があるのだが、第4楽章CODAの場面において、最後の音後、約20秒間非常に厳しい表情をする。その時のブロムシュテットの心境を伺いたいものだ。
迫力ある第4楽章CODAであり、その場面で鳥肌が立つことはよくあるのだが、曲が終わった後にこれほど鳥肌が立つ演奏・映像はないだろう。
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*1:2021年10月1日