Symphonikerのひとりごと

クラシック音楽を趣味とする早大生

カール・ベーム(Karl Böhm)

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Karl Böhm [1894-1981]

カール・ベーム(Karl Böhm)

 1894年8月28日オーストリア=ハンガリー帝国グラーツで生まれる。
 1981年8月14日オーストリアザルツブルクで亡くなる。

 今回紹介する指揮者は、カール・ベーム私が最も尊敬する指揮者でもある。音楽的な面については、後述するとして、ベーム音楽大学出身ではなく、グラーツ大学法学部出身であり、法学博士号を取得しているのである。私は、やがて法務博士号取得の予定でもある。妙な共通点があるため、ものすごく親近感が湧く。
 さて、ベームであるが、当時ベルリン・フィル主席指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンと同じ頃に活躍していた指揮者である。非常に派手で格好良いカラヤンに対して、ベーム地味という印象を受ける。また、映像でも分かるように、非常に力強い指揮をするカラヤンや、蝶々がひらひら舞うように指揮棒を操るカルロス・クライバーに比べて、ベームは地味なバトン・テクでもある。その影響は、ベームの師匠であるリヒャルト・シュトラウスの影響を受けていると考えられている(もっとも、兄弟弟子にジョージ・セルがいる)。
 さて、そんなベームであるが、実に自然体で模範的な演奏をするのである。実に本格派バーンスタインのような弾ける音楽、カルロス・クライバーのように引き込まれるような魅力はないが、ベームの築き上げた本格的な音楽がまさにベームの魅力なのだ。それだけではない。ライヴ演奏になるとスタジオ録音とは別格、カラヤンの白熱さに引けを取らない熱い熱い演奏を繰り広げることもある。いったい、ベームの凄さはどこから現れてくるのか、不思議な指揮者である。
 特に、ベートーヴェン交響曲第7番第4楽章スタジオ録音でも相当の白熱さである。ベームの中で特に好きな曲だったのかもしれない。
 よって、カール・ベームは世界的指揮者となっているわけだが、その凄さを物語るエピソードがある。

 ベームは、当時のオーストリア大統領ルドルフ・キルヒシュレーガーをして「(オーストリア)共和国が与え得る栄誉はすべて与えました」と言わしめたほど、数多の名誉職を贈られていた。この発言の念頭にあるものも含めて、それらの一例として、ハンブルクフィルハーモニー管弦楽団名誉指揮者」「ロンドン交響楽団桂冠指揮者」「ウィーン市、グラーツ市、ザルツブルク市の各名誉市民」「ドイツ連邦功労十字勲章」「バイロイト黄金名誉指環」「バイエルン国立歌劇場名誉会員」「ダルムシュタット国立歌劇場名誉会員」「ベルリン・ドイツ・オペラ名誉会員」などがある。そのため、ベームの死は世界中に衝撃を与えた。

 オーストリア共和国が与え得る栄誉は全て与えました」とはすごい。日本で言えば、国民栄誉賞や勲章など全ての称号をもらったようなものだろう。
 「おじんくさい」そんなベームであるが、彼の音楽はまさに本格的で模範的演奏であり、そのような指揮者は今後当分現れないだろう。
 以下、いくつかベームの動画を紹介しよう。

www.youtube.com
(日本人なら一度は聴くべし!!これほど美しく、日本的な君が代は無い!)

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(ヴィルヘルム・バックハウスウィーン交響楽団との演奏。少々若々しいベームの凛々しい姿が印象的)

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(最晩年のベーム。上記動画に比べて衰えが進んでいるが、巨匠たる風格は一層増している)

主なオーケストラの首席指揮者等の在籍